箱・ギフト箱、オリジナルボックス製作、高級ギフトボックスのノウハウで小ロット・短納期を実現、紙箱・貼箱・Vカット・木箱等、総合的なご提案で数多くのヒット商品・ロングセラー商品に携わってきました

木箱で高級感、環境に優しいギフト箱

木箱で高級感、でも環境に優しいギフト箱
素 材

植林の杉間伐材

加工方法

国内お中元お歳暮ギフト箱

形 状

国内ブライダル用ギフト箱(包装無し)

仕 様

形状は毎年のように変更あるも、8年以上継続して使用

お取引先様

滋賀県和菓子店T社 様

お取引のきっかけ

長年の取引先ではあるが、1万円ギフトの見直し

当初からのご要望
  1. 木箱でありながら、環境を訴えれること
  2. 安定供給ができること
  3. 板の反りが少ないこと
  4. 2段・3段、それぞれで使用できること
  5. お客様の様々な要望に応えられること(商品の詰替え等)
当社の対応と提案内容

材木のそれぞれの良し悪しを理解いただくため、杉材(秋田・吉野・地杉等)・ヒノキ材・スプルス材・エゾ松材・中国桐材・ファルカタ材・シナベニヤ・MDF等、安定供給が可能な木材サンプルの提出を行いました。まるで、木箱の勉強会を何度も開催したような状況でした。

そして、環境を訴えることができる木材で、できるだけ安価な材料に絞り込みを行いました。その中で、地杉を使用いただくようお願いをしました。ポイントは、地元の荒れた山に手を入れる(間伐や下草刈り等)ことによって、環境の循環が保たれること。そして、林業従事者に仕事が生まれること。地域貢献と、環境保護の両面で訴えることが可能との提案を行いました。

地杉での採用が決定しましたので、次に、形状提案を行いました。インロー式・のせ葢式・落とし葢式・かぶせ葢式・スライド式・引出し式のサンプルを提出し、絞り込みを行っていきました。各々の形状にも、伝統的な形から簡易的な形までありますので、それらをすべて試作し、サンプルとして提出しました。以外にも、製材工場見学も企画し、製材方法(柾目・板目)や、色目、板厚、節、乾燥方法等も理解していただきました。
大きな問題は、板の反りでした。天然材の天日乾燥だけに、天気にも影響されますし、急な追加には苦労もありました。特に蓋部の板取りの細い材は、乾燥が甘いとすぐに反ってしまいますので、水分率の違いによるサンプルも提出し、反りを体験してもらいました。
(ここまでに、時間と手間をかけていろんな面からプレゼンしたことは、後々、大きなプラスになりました。)

ようやく「簡易インロー式」の地杉箱に決定したかに思いましたが、ここでどんでん返しが・・・・営業サイドから、地杉の板目では、高級感が出ていないし、色も良くない、と・・・・・
いろんな木材を提案してありましたので、環境よりも、見た目の良さと高級感が優先され、「スプルス材」(外材)ですぐにOKがでました。
また、形状も当初は「正方形」でしたが、面白さに欠けるとのことで「八角形」になりました。

最終形は、スプルス材で、八角形の2段重ねの簡易インロー式の木箱でした。

ここからは、毎年のように材質変えや、形状変えを行っていますが、1万円前後の上代の箱は、継続的に使用いただいています。
(地杉の木箱も、採用になりましたし、秋田杉・エゾ松の木箱も、「環境の循環」を理解いただきながら、たびたび採用いただいています。)